鈴鹿から琵琶湖までつながる豊かな自然を有する東近江市は、３つの地域が日本遺産に指定されています。「伊庭の水辺景観」は、水路が縦横に巡り、水との関わりが今も息づく風景が広がります。「永源寺と奥永源寺の山村景観」は豊かな自然との調和、「五個荘金堂」は近江商人の精神が息づく情緒溢れる街並みをそれぞれ味わうことができます。

東近江市は、聖徳太子にゆかりの深いまちです。貴重な仏像群で有名な石馬寺や、地上の天国とも称される紅葉が見事な百済寺、四天宝寺の瓦を焼く際に建立された瓦屋禅寺、商売繁盛の神として信仰を集める市神神社も聖徳太子が開いたといわれています。

天秤棒を片手に全国を行商した「近江商人」。江戸時代の後期から明治時代にかけ革新的な商法と三方よしの精神で豪商となった近江商人は、出世しても郷里を離れることなく五個荘金堂地区に本宅を築きました。五個荘金堂地区は白壁と船坂塀蔵が特徴的な屋鋪が今も残っています。

東近江市は、鈴鹿山脈から流れ出るきれいな水と豊かな土壌に恵まれ、近畿最大の耕作面積を誇ります。近江米や近江牛の主要な産地として知られているほか、「宇治は茶所、茶は政所」と茶摘み歌に歌われた政所茶、鮒寿司に代表される湖魚の食文化、旬のあいとうフルーツは絶品です。