農家の娘リーズと若き農夫コーラスは恋人同士。今朝もリーズは彼との逢引のためにピンクのリボンを木にぶら下げています。しかしそこにやってきたのはリーズの母親シモーヌ。彼女はリーズを裕福な農場主の息子アランと結婚させようと考えているのです。コーラスとの愛を貫こうと画策するリーズ、それを阻止するシモーヌ。アランとその父トーマス、そこに2人の仲を応援する仲間たちも加わり大騒動が起こりますが…
1789年にフランスで発表されたバレエ《ラ・フィユ・マル・ガルデ=下手に見張られた娘》は、日本では一般的に《リーズの結婚》として親しまれています。1789年に初演された際のドーベルヴァル(1742-1806)の振付は現在失われてしまったものの、現在はアシュトンの振付による上演が一般的であり、なおかつ、このロイヤル・バレエ団の演奏は格別のものとされています。
今回の2015年リバイバル公演でリーズを踊るのは名プリマ、ナタリヤ・オシポワ。彼女の「陽気で元気の良いおてんばリーズ」は非常にたかく評価されました。彼女を取り巻くダンサーたちも芸達者な人たちばかり。お茶目で人のよいコーラスを演じるマックレイ、慣例的に男性が受け持つ「因業なシモーヌ」役はモーズリー、そして女性よりも赤い傘を愛するアランを演じるポール・ケイ。色彩豊かな舞台装置と美しい音楽が相俟った、ユーモラスで楽しい世界が展開されます。
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