【名物裂とは】
名物裂とは、今より六百年ほど前の鎌倉時代より江戸時代にかけて、主に中国から日本に伝わってきた最高級の織物で、
これらの裂は宝物のようにされ、大茶人千利休や小堀遠州の名前や、文様からの名前が一品ずつに付けられ、
博物館や美術館に大切に伝えられてきたものです。
【あらいそとは】
古代裂(名物裂)の復元に力を入れておられる機屋さんで、
名物裂以外、他の織物は一切創らないというこだわりと、
舶載された当時の織味そのままに復元する技術に裏打ちされ、
他社のものとは風合いがひと味もふた味も違うのがお分かりいただけます。
【名物裂の影響】
名物裂といわれるものは、鎌倉時代から江戸時代初期にかけて主として中国 (宋,元) から渡来した高級絹織物の総称です。
金襴,緞子 (どんす) ,錦,間道,印金などの織物で,茶道の発達に伴い茶器を入れる袋や,
茶席の掛物の表装として用いられ、しだいに茶人たちによって固有の名で賞翫(しょうがん)され、今日の「名物裂」が形づくられました。 このような新しい織物技術や意匠は,当時の日本の染織界に
多大の影響を与えるとともに,近世の織物の基盤となったものです。